産業廃棄物収集運搬業の許可取り方と更新
産業廃棄物の収集運搬業の許可は、廃棄物を積む区域と降ろす区域の両方で必要になります。有効期間は新規で5年、更新は優良認定を受けていれば7年です。申請には講習会の修了証が要り、手数料は都道府県ごとに異なります。埼玉県と神奈川県の公開ページで確認できた金額、更新の受付開始時期、役員などの変更届の期限を、根拠の条文とあわせて整理しました(2026年10月13日確認)。
許可が必要な範囲積む区域と降ろす区域
産業廃棄物の収集運搬を業として行うには、その区域を管轄する都道府県知事の許可が必要です(廃棄物処理法第14条第1項)。運搬だけを行う場合の区域は、廃棄物を積む場所と降ろす場所の両方を指します(同項。e-Gov法令検索のAPIで条文を確認、2026年10月13日確認)。
たとえば東京都で積んで埼玉県で降ろすなら、東京都と埼玉県の両方の許可が要ります。通過するだけの都県は含みません。
排出事業者が自社の産業廃棄物を自ら運ぶ場合は、この許可の対象外です(同項ただし書)。自社運搬の条件は自社運搬の記事にまとめています。
許可を受けずに収集運搬業を行った場合、法第25条第1項第1号で5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方が定められています。法人には同法第32条で3億円以下の罰金が定められています。
許可の要件施設・能力と欠格要件
許可の基準は法第14条第5項にあります。事業の用に供する施設と、申請者の能力が環境省令の基準に適合していること、そして欠格要件に当たらないことです。欠格要件には、暴力団員などに当たる者が、役員や政令で定める使用人に含まれる場合が入ります。
名義の貸与は法第14条の3の3で禁止されています。許可の効力は、許可を受けた事業者自身にだけ及びます。
講習会の修了証と手数料
申請には、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターなどが開く講習会の修了証が必要です。同センターの2026年度案内(2026年10月13日確認)で、料金は次のとおりです(税込)。
| 課程 | 時間 | オンライン | 会場 |
|---|---|---|---|
| 新規 収集・運搬課程 | 約12時間(2日間) | 27,500円 | 33,000円 |
| 更新 収集・運搬課程 | 約6時間(1日間) | 17,600円 | 22,000円 |
どの会場で受けた修了証も、全国の都道府県と政令市の申請に使えると案内されています。
申請手数料は都道府県の公開ページに載る金額です。埼玉県の収集運搬業(積替え保管を除く)のページ(2026年10月13日確認)と、神奈川県の更新・変更許可申請の手引き(令和8年1月、2026年10月13日確認)では、次の金額でした。
| 申請 | 産業廃棄物 | 特別管理産業廃棄物 |
|---|---|---|
| 新規(埼玉県) | 81,000円 | 81,000円 |
| 更新(埼玉県・神奈川県) | 73,000円 | 74,000円 |
| 変更(埼玉県・神奈川県) | 71,000円 | 72,000円 |
神奈川県の新規申請の金額は、確認できた公開ページに載っていなかったため、表に入れていません。神奈川県の手引きは、納めた手数料を返さないとしています。
更新期限と手続き
許可は更新しなければ期間の満了で効力を失います(法第14条第2項)。有効期間は政令第6条の9で、新規が5年、更新は優良の基準に適合する場合が7年、それ以外が5年です。優良の基準は優良認定の記事で扱っています。
更新の申請をしても、期限までに結果が出ない場合は、結果が出るまで従前の許可が有効です(法第14条第3項)。更新後の期間は、従前の期限の翌日から数えます(同条第4項)。
神奈川県の手引きは、更新の申請を許可の有効期限の3か月前から受け付けるとしています。埼玉県のページには、受付開始時期の記載がありませんでした。埼玉県の申請はウェブでの事前予約が必要で、電話と窓口での予約は受け付けていません(2026年10月13日確認)。
埼玉県のページは、有効期限が令和8年1月1日以降の更新申請で、更新課程の修了証の有効期間を2年から5年に延ばしたと案内しています。神奈川県の令和8年1月の手引きは、新規講習会の修了証を5年、更新講習会の修了証を2年としています。申請先の最新の案内で確認してください。
変更許可と変更届
事業の範囲を広げる変更は、変更許可が必要です(法第14条の2第1項)。範囲を狭める変更は含みません。
事業の廃止と、省令で定める事項の変更は届出です(同条第3項)。省令の規則第10条の10は、名称、代表者、役員、株式の5%以上を持つ者、政令で定める使用人、事務所の所在地、施設などを挙げています。期限は変更から10日以内で、登記事項証明書の添付が要る場合は30日以内です。
よくある質問
修了証はいつまで使えますか
申請先の都道府県が案内する有効期間によります。埼玉県と神奈川県で案内が分かれているため、上の「更新」の項を参照してください。
許可を受けた業者かどうかは、どこで調べますか
許可を出した自治体の名簿と、[許可情報チェッカー](/checker/)で確認できます。許可番号の読み方は[許可番号の記事](/guide/kyoka-bango-yomikata/)にあります。
まとめ
収集運搬業の許可は、積む区域と降ろす区域のそれぞれで必要です。申請には講習会の修了証が要り、手数料と受付の仕組みは都道府県ごとに異なります。取引先の許可の有無は許可情報チェッカーで確認できます。
参考文献
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(e-Gov法令検索)(2026-10-13確認)
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(e-Gov法令検索)(2026-10-13確認)
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(e-Gov法令検索)(2026-10-13確認)
- 収集運搬業(積替え保管を除く)の許可(埼玉県)(2026-10-13確認)
- 産業廃棄物収集運搬業 更新・変更許可申請の手引き(神奈川県)(2026-10-13確認)
- 2026年度 講習会案内(日本産業廃棄物処理振興センター)(2026-10-13確認)