産業廃棄物の換算係数m3とtの変換表

産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付等状況報告書を作る担当者が、記録が立方メートルのままで、トン数に直せず手が止まる場面です。環境省の通知には、産業廃棄物の種類ごとに1立方メートルが何トンにあたるかを示した参考値の表があります。この記事では、その表を24区分そのまま載せ、掛け算のやり方と、表を使うときの注意を説明します。まず表で自社の廃棄物の種類を探してください。

換算係数が必要になるのはどんな場面か

産業廃棄物管理票に関する報告書では、排出量の単位に「トン」を使います。環境省が各都道府県・政令市に宛てて出した通知(平成18年12月27日、環廃産061227006号)は、実際に委託した産業廃棄物の具体的なトン数を書くことを基本としています(環境省の法令・通知ページ、2026年10月13日確認)。

トン数を出すのが難しい場合は、同じ通知の別添に種類ごとの立方メートルとトンの換算例(参考値)が整理されており、これを参考に記入してよいとされています。香川県のQ&Aも、管理票に体積で記録された分は報告書ではトンに直すと案内し、この通知の換算係数を使うよう示しています(2026年10月13日確認)。

電子マニフェストを使っていて、トン数で報告していない場合は、情報処理センターがこの換算表に基づいて換算するという取り扱いも、通知に書かれています。電子マニフェストの始め方は電子マニフェストの始め方で説明しています。

種類別の換算係数はいくつか

環境省の通知の別添2に載っている「産業廃棄物の体積から重量への換算係数(参考値)」を、掲載順にそのまま並べました。数値は1立方メートル当たりのトン数(t/立米)です。

番号産業廃棄物の種類換算係数
1燃え殻1.14
2汚泥1.10
3廃油0.90
4廃酸1.25
5廃アルカリ1.13
6廃プラスチック0.35
7紙くず0.30
8木くず0.55
9繊維くず0.12
10食料品製造業、医薬品製造業又は香料製造業において原料として使用した動物又は植物に係る固形状の不要物1.00
11とさつし、又は解体した獣畜及び食鳥処理した食鳥に係る固形状の不要物1.00
12ゴムくず0.52
13金属くず1.13
14ガラスくず、コンクリートくず(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものを除く。)及び陶磁器くず1.00
15鉱さい1.93
16工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたコンクリートの破片その他これに類する不要物1.48
17動物のふん尿1.00
18動物の死体1.00
19ばいじん1.26
20産業廃棄物を処分するために処理したものであって、前各号に掲げる産業廃棄物に該当しないもの1.00
21建設混合廃棄物0.26
22廃電気機械器具1.00
23感染性産業廃棄物0.30
24廃石綿等0.30

特別管理産業廃棄物のうち、感染性産業廃棄物と廃石綿等以外は、1から19のうち該当する品目の換算係数に準拠すると、表の註に書かれています。

換算のやり方体積に係数を掛ける

計算は、体積(立方メートル)に表の換算係数を掛けるだけです。トン数=体積(立方メートル)×換算係数になります。

  • 木くず4立方メートル:4×0.55=2.2トン
  • 廃プラスチック10立方メートル:10×0.35=3.5トン
  • 汚泥3立方メートル:3×1.10=3.3トン

表の註には、「2t車1台」のような場合は、積載した廃棄物の体積を推計し、それに換算係数を掛けてトン数を計算する方法があると書かれています。ただし、これは体積の推計が前提です。荷台の寸法と積み高さを記録しておくと、推計の根拠を後から説明できます。

表を使うときの注意点

通知は、この表を「マクロ的な重量を把握するための参考値」と位置づけています。

  • 実測のトン数があるときはそちらを書く:通知は、委託した産業廃棄物の具体的なトン数を記載することを基本としています。計量票があれば、その重さを使います。
  • 混合しているときの扱い:通知は、電気製品が廃棄物になったもの等でやむを得ず複数の種類が混合している場合は、混合廃棄物として取り扱うことも可能で、その際は別添2に準拠するとしています。
  • 種類の判断を先にする:同じコンクリートでも、14番と16番では係数が違います。工作物の新築・改築・除去に伴うかどうかで分かれます。詳しくはがれき類とコンクリートくずの違いと処分で説明しています。
  • 提出先の様式を確認する:報告書は事業場の所在地を管轄する自治体に出します。様式や記入方法に自治体ごとの案内がある場合は、提出先の案内に従ってください。

廃棄物の種類の全体像は産業廃棄物の20種類|業種限定と見分け方で確認できます。処理費用の見積書で、単価の単位が立方メートルとトンで混在している場合の比べ方は、産業廃棄物の処理費用|単価の決まり方と見積もりの比べ方にまとめています。

よくある質問

換算係数は、処理費用の請求額の計算にも使えますか。

通知が示しているのは、管理票に関する報告書で排出量を把握するための参考値としての使い方です。請求額の計算にこの表を使うと定めた記載は、通知にありません。請求の根拠になる重量や体積の単位は、契約書と見積書で確かめてください。

表にない種類の廃棄物は、どう換算しますか。

表は24区分で、特別管理産業廃棄物のうち感染性産業廃棄物と廃石綿等以外は、1から19の該当品目の係数に準拠すると註に書かれています。それ以外で迷う場合は、報告書の提出先の自治体に確認してください。

まとめ

産業廃棄物の体積をトンに直すときは、環境省の通知にある種類別の換算係数を体積に掛けます。ただし通知は、実際のトン数を書くことを基本とし、この表は参考値としています。

委託先の許可の範囲や、廃棄物の種類に合う事業者は許可番号チェッカーから確かめられます。

参考文献