個人事業主・少量の産廃の出し方持ち込みと委託

店舗や作業場を一人で営んでいて、出る廃棄物は軽トラック1台にも満たない量でも、家庭のごみ集積所には出せません。出し方は、廃棄物が産業廃棄物か事業系一般廃棄物かで二つに分かれます。廃棄物処理法の条文と、高崎市・飯能市の公式案内をもとに、量が少ない場合の考え方、自治体の施設への持ち込み条件、産業廃棄物の委託の流れを説明します。まず自分の廃棄物がどちらに当たるかの見分け方から読んでください。

少量でも事業から出た廃棄物は家庭ごみにならない

廃棄物処理法第3条第1項は、事業者は事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならないと定めています(e-Gov法令検索、2026年10月13日確認)。事業者に個人事業主は含まれ、高崎市の持ち込み案内も、事業系ごみの対象に個人事業主を挙げています(2026年10月13日確認)。

飯能市の案内は、量の多少に関係なく、家庭用のごみ集積所に事業系ごみを出すことはできないと書いています(2026年10月13日確認)。

量の線引きについては、法第11条第1項(事業者は産業廃棄物を自ら処理する)と第12条第5項(他人に委託するときは許可業者へ)に、少量であれば除くという書き方はありません。出し方を決める基準は、量ではなく廃棄物の種類です。

自分の廃棄物は産業廃棄物か事業系一般廃棄物か

法第2条は、事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類などの政令で定めるものを産業廃棄物とし、産業廃棄物以外の廃棄物を一般廃棄物と定めています。飯能市の案内は、金属くず、ガラスくず、コンクリートくず、陶磁器くずなどを、あらゆる事業活動に伴う産業廃棄物の例に挙げています。

廃棄物の例飯能市の案内での区分
廃プラスチック類(梱包のビニール類、PPバンド、発泡スチロール)産業廃棄物
金属くず(金属製の机や棚)産業廃棄物
貨物の流通に使用したパレット産業廃棄物(業種に関係なし)
事務所で使った電池や蛍光管産業廃棄物
生ごみ、文具、雑巾、雑草、落ち葉事業系一般廃棄物(可燃ごみ)
段ボール、書籍、パンフレット事業系一般廃棄物(資源物)

紙くずや木くずは業種で区分が変わります。区分の全体は産業廃棄物の20種類|業種限定と見分け方にあります。

事業系一般廃棄物の出し方自治体の施設への持ち込み

事業系一般廃棄物は、自治体のごみ処理施設に自分で持ち込む方法と、市の許可を受けた一般廃棄物収集運搬業者に委託する方法があります。飯能市の案内も同じ二つを挙げています。条件は自治体で違うため、実例を2つ並べます(いずれも2026年10月13日確認)。

項目高崎市(高浜クリーンセンター)飯能市(クリーンセンター)
持ち込める人事業活動に伴い市内で発生したごみを、会社自ら(従業員も可)が直接持ち込む。個人事業主を含む事業者が直接持ち込む、または一般廃棄物収集運搬業の許可業者に委託する
手数料1回の持ち込みごとに100kgまで無料。超えた分は(総重量-100kg)×15円に消費税相当額200円(消費税込)/10kg。10kg未満でも200円
受付月〜金曜日の8時30分〜16時45分。現金のみ事前に廃棄物処理依頼書の提出
確認書類名刺や車検証などで会社名と発生場所を書面で示す搬入物の検査を随時実施

高崎市の案内は、家庭ごみと事業系ごみを一度に混載して持ち込むことを禁止しています。この手数料は両市の施設の金額で、ほかの自治体には当てはまりません。お住まいの市区町村や事業所の所在地の自治体の案内で確認してください。

事業系一般廃棄物の捨て方と料金の考え方は、事業系一般廃棄物の捨て方|産業廃棄物との違いと料金でも説明しています。

産業廃棄物の出し方自治体の施設には持ち込めない

飯能市の案内は、産業廃棄物はクリーンセンターに搬入できず、県知事の許可を受けた業者に依頼するとしています。仙台市の案内も、産業廃棄物にあたる木くずを市の焼却工場に搬入できないと説明しています。

産業廃棄物は、次のどちらかで出します。

  1. 許可業者に委託する:運搬は産業廃棄物収集運搬業者、処分は産業廃棄物処分業者に、それぞれ書面で契約します。契約書の記載事項は産業廃棄物の委託契約書|必ず書く法定記載事項にあります。委託時は、許可証の確認、契約書の締結、マニフェストの交付が必要です(仙台市の案内)。
  2. 自分で運び、許可のある処分施設へ搬入する:法第14条第1項は、産業廃棄物の収集運搬を業として行う場合に許可を求め、ただし書きで事業者が自らその産業廃棄物を運搬する場合を除いています。自分で運ぶ場合でも、搬入先は廃棄物の種類を受け入れる許可を持つ処分施設です。

少量の産業廃棄物は、複数の排出元から集めて回る業者に頼むのか、自分で運ぶのかで手間が変わります。委託先の許可の範囲は神奈川県の事業者一覧で、種類と業の種類に絞って探せます。他の都道府県は許可番号チェッカーから確認できます。

一部の産業廃棄物を自治体が受け入れる場合

飯能市の案内は、事業系一般廃棄物と併せて処理できる産業廃棄物として、木くず(木製品の製造業等から生ずるもの)、紙くず(印刷業から生ずる紙及び板紙のくず)、繊維くず(織物業又は繊維業から生ずる糸及び布くず)に限り、前日までの予約で受け入れるとしています。

法第11条第2項は、市町村が一般廃棄物とあわせて処理できる産業廃棄物を、事務として処理できると定めています。受け入れるかどうかも、対象の種類も、市町村ごとに決まります。ここに当てはまりそうなときは、事業所のある市町村に問い合わせてください。

よくある質問

個人事業主でも、マニフェストは必要ですか。

産業廃棄物の処理を他人に委託するときは、仙台市の案内にあるように、許可証の確認、委託契約書の締結、マニフェストの交付が必要です。マニフェストの基本は[マニフェスト|産業廃棄物管理票の基本](/guide/manifest-kihon/)で説明しています。

家庭ごみと一緒に事業のごみを持ち込めますか。

高崎市の案内は、家庭ごみと事業系ごみを一度に混載して持ち込むことを禁止しています。家庭ごみと事業のごみは、分けて出します。

まとめ

少量でも、事業から出た廃棄物は家庭ごみとして出せません。廃棄物が産業廃棄物なら許可業者への委託か、許可のある処分施設への自己搬入、事業系一般廃棄物なら自治体の施設への持ち込みか許可業者への委託になります。

まず自分の廃棄物の種類を決め、産業廃棄物なら委託先の許可を許可番号チェッカーで確認してください。

参考文献